vetcareer獣医師のキャリアメディア
獣医師のリアル

産業動物獣医師1年目の給与を公開!臨床のリアルな手取り

獣医師ゆっけが地方公務員から産業動物獣医師に転職した1年目のリアルな給与を公開。年収430万円のカラクリ、研修期間中の手当制度、2年目以降の年収580万円への変化、北海道NOSAIの初任給比較まで。

📅🔄14分で読めます
#産業動物#給与#年収#新卒#研修#NOSAI#体験談
産業動物獣医師1年目の給与を公開!臨床のリアルな手取り
ゆっけ書いた人:ゆっけ(現役獣医師)保健所→産業動物臨床→家畜保健衛生所→畜産と、4つの現場を経験。
ワン

ワン

ゆっけさん、産業動物獣医師って臨床だから、公務員より稼げるイメージなんですけど、実際どうなんですか?

ゆっけ

ゆっけ

実は私も転職前はそう思っていて、でも結論から言うと——研修期間中は公務員の給与より安かったんです。

今回は私が地方公務員から産業動物獣医師に転職した1年目のリアルな給与を、数字で公開します。

なぜ研修期間は安かったのか、2年目以降はどうなったのかまで、正直に書きますね。

📌 この記事の結論

  • 産業動物1年目の年収は約430万円(公務員とほぼ同じ)
  • 研修期間は診療所手当が出ず、安くなるのがカラクリ
  • でも2年目で約580万円に一気にアップ
  • 転職は1年目でなく、**「2年目以降の給与」**で判断する
💡この記事でわかること
  • 産業動物獣医師1年目のリアルな給与(額面・手取り)
  • 研修期間中が安かったカラクリ
  • 2年目以降の年収アップの実態
  • 北海道NOSAIなど地域による初任給の違い
  • 転職前に必ず確認すべき給与チェックのポイント

まずは結論:1年目の年収は約430万円(公務員とさほど変わらない)

📊年収のリアル比較
公務員1年目(前職)
安定の地方公務員
約416万円
産業動物1年目
公務員とほぼ同水準!
約430万円
産業動物2年目
手当が通年で乗って一気にアップ
約580万円
※ 私が勤務していた九州地方の診療所の例。地域・診療所によって大きく変わります。
ワン

ワン

えっ、1年目って公務員と変わらないんですか…?

ゆっけ

ゆっけ

そうなんです、「臨床のほうが稼げる」と思って転職したのに、ふたを開けてみたらほぼ変わらなかったんです。

これ、産業動物に転職する人が意外と知らない事実なんです。

なぜ研修期間は安かったのか:給与のカラクリ

そもそもNOSAIの給与体系は公務員の給与をもとに決められているため、基本給は公務員とほぼ変わりません。

そこに診療所手当などの各種手当が加わって、最終的に公務員より高くなる。

これが産業動物獣医師の給与の仕組みです。

ただ、私の場合は半年間、他県の診療所で研修を受けていました。

その間は診療所手当が支給されないため、結果として公務員と変わらない給与だったんです。

💴月給:研修期間 vs 通常勤務
研修期間(4〜9月)
診療所手当なし
24万円
通常勤務(10〜3月)
診療所手当4万円・獣医師手当込み
約30万円

ボーナスも1年目は満額出ず、夏冬合わせて約70万円。

これらを合計すると、年収は約430万円になりました。

1年目の給与の内訳

💴1年目の月給内訳
基本給
研修期間も通常勤務も同じ
24万円
獣医師手当・診療所手当
研修期間は0円、通常勤務で約6万円
0〜約6万円
総支給額(研修期間)
24万円
総支給額(通常勤務)
約30万円
🎁1年目のボーナス
夏のボーナス
試用期間扱いで満額出ず
少なめ
冬のボーナス
満額
通常支給
年間合計
約70万円

1年目は当直業務もなかったため、夜間手当などの追加収入もなし。

これが「研修1年目」のリアルな給与構造です。

2年目で一気に変わる:年収約580万円へ

2年目からは手当が通年で支給されるようになり、給与が一気に上がります。

💴2年目の月給内訳
基本給
25万円
獣医師手当・診療所手当
通年で支給される
約6万円
総支給額(額面)
約31万円
📈2年目の年収まとめ
月給×12ヶ月
約372万円
ボーナス年間
1年目の2倍に!
約140万円
その他手当(当直手当など)
約68万円
年収合計(額面)
公務員1年目から約160万円アップ
約580万円

公務員1年目(416万円)と比べて、約160万円アップしました。

ワン

ワン

研修期間さえ乗り切れば、ちゃんと稼げるようになるんですね。

ゆっけ

ゆっけ

まさにそれ、「研修期間さえ乗り切れば、ちゃんと臨床のほうが稼げる」というのが私の実感です。

逆に言えば、1年目の給与だけ見て産業動物を選ぶのは要注意、とも言えます。

ちなみに:北海道NOSAIは初任給30万超えの世界

ここまで読んで「研修期間で月24万かぁ…」と感じた方に朗報です。

産業動物獣医師の初任給は、地域や団体によって大きく違います。

たとえば北海道NOSAI(道東・十勝など)の初任給は、各種手当を含めて月28〜30万円超え

研修期間中でも、それなりの水準でスタートできます。

🗾NOSAI団体別 初任給
北海道ひがし農業共済組合(道東)
産業動物獣医師の需要が大きい
約28.2万円
十勝農業共済組合
初任給30万超えもあり
約28.5万円
福岡県農業共済組合
九州の基準ライン
約25.9万円〜
出典:NOSAI団体等 獣医師採用情報

人手不足が深刻な地域ほど、給与は高くなる傾向があります。

つまり北海道や離島など、産業動物の需要が大きい地域は狙い目です。

転職を考えるときは、いろんなNOSAIの採用情報を見比べてみてください。

想像以上に水準が違うことに、きっと驚くはずです。

産業動物獣医師の給与で知っておくべき3つのこと

① 研修期間中の手当制度は診療所によって違う

私の診療所では、研修期間中の診療所手当が出ませんでした。

でも、すべての診療所がそうとは限りません。

満額支給されるところもあります。

② 当直手当・出動手当は2年目以降に効いてくる

1年目は当直業務がない診療所が多く、追加収入はほぼゼロ。

2年目以降、当直に入ると月数万円〜の手当が加わります。

③ 地域によって診療所手当の額が大きく違う

人手不足が深刻な地域ほど、手当は手厚くなります。

特に北海道は需要が大きく、給与水準も全国トップクラスです。

公務員 vs 産業動物:3年分の比較まとめ

項目公務員1年目産業動物1年目産業動物2年目
月給(通常時)約28.8万円研修中24万→約30万約31万円
ボーナス年間約70万円約70万円約140万円
残業・当直ほぼなし当直なし当直あり
福利厚生手厚い標準標準
年収(額面)約416万円約430万円約580万円

短期で見れば公務員、中長期で見れば産業動物——そんな構図が見えてきます。

「とにかく安定」か「とにかく長期で稼ぎたい」か、どちらを優先するかで選ぶべき進路は変わります。

まとめ:転職するなら「2年目以降の給与」を確認しよう

産業動物獣医師に転職するなら、何より大事なのは1年目の給与だけで判断しないこと

研修期間中の手当の有無、そして夏のボーナスが満額支給されないこともしっかり考慮してください。

研修期間中は薄給でも、2年目以降は診療所手当・獣医師手当・当直手当が加わって、しっかり稼げる仕事になります。

ワン

ワン

ゆっけさん、年収を事前にちゃんと知る方法ってありますか?

ゆっけ

ゆっけ

まずは各NOSAIの採用サイトで給与情報を事前にチェック、初任給・諸手当・モデル年収まで載っていることが多いです。

ただし給与情報を面接で直接聞くのは「条件ばかり気にする人」と見られかねないので避けましょう。

代わりに転職エージェントに聞くのが確実です。

エージェントは、過去にそのNOSAIへ紹介した獣医師の情報を持っています。

だから求人票にはない実際の年収レンジや、研修中の手当まで教えてくれるんです。

💡 NOSAI団体等 獣医師採用情報(全国一覧) / 面接対策は ▶ 獣医師の転職面接で絶対に落ちる必敗テクニック6選

※ これは私が勤務していた診療所での例です。給与体系は地域・診療所・年度によって大きく異なります。最新の情報は各診療所の採用ページや NOSAI団体等 獣医師採用情報 でご確認ください。

SHARE THIS ARTICLE

関連記事

小動物臨床獣医師1年目の給与を公開|動物病院勤務のリアルな手取り
獣医師のリアル

小動物臨床獣医師1年目の給与を公開|動物病院勤務のリアルな手取り

動物病院に勤める小動物臨床獣医師1年目のリアルな給与を、現役獣医師ゆっけが同期の実例をもとに公開。月給・ボーナス・年収約380万円の内訳から、公務員・産業動物との比較、時給で見ると割に合わない現実、病院による差まで解説。

保健所職員1年目の給与を公開!新卒公務員獣医師のリアルな手取り
獣医師のリアル

保健所職員1年目の給与を公開!新卒公務員獣医師のリアルな手取り

獣医師ゆっけが新卒で地方公務員として保健所に勤務した1年目の給与をリアルに公開。月給・ボーナス・年収450万円の内訳から、福岡県・徳島県の特定獣医師給料表、自治体選びの本音アドバイスまで。

産業動物臨床でよかったこと|大変だけど、続けたくなる理由
獣医師のリアル

産業動物臨床でよかったこと|大変だけど、続けたくなる理由

「産業動物臨床、きついけど…この仕事でよかった」。産業動物獣医師として5年働いた獣医師ゆっけが、夜中の難産・農家さんとの距離・診療技術の習得など、産業動物ならではの『なってよかった瞬間』を語ります。落ち込んだ日に読んでほしい一本。

産業動物獣医師あるある|辞めたくなる瞬間を集めてみた【厳選5選】
獣医師のリアル

産業動物獣医師あるある|辞めたくなる瞬間を集めてみた【厳選5選】

産業動物臨床(NOSAI)で働いた経験を持つ獣医師ゆっけが、現場で「辞めたくなった瞬間」を厳選5つにまとめました。当直業務・クセ強農家さん・給与の現実・突発的な休み・年末年始の出勤など、業界の構造的な問題を共感ベースで解説。